写真撮影武藤圭介
武藤圭介
むとうけいすけ
大正14年10月29日生
77歳
このお召し製作の全工程写真は、昭和25年から2年がかりで撮られた写真で、森秀織物を中心に撮影されました。撮影者の武藤圭介さんは、当時は高価で貴重なカラー写真を駆使し、苦労されながら残されました。全盛期の桐生お召しの工程写真はこれ以外にはなく、後世に伝える非常に貴重な写真であります。ご提供いただいた武藤圭介さんには、この場所を借りて感謝する次第です。
 
写真撮影&提供:武藤圭介氏 菱町浅間山より赤城を望む。(昭和28年)


菱町浅間山より赤城を望む。(昭和28年)

川内町の白滝神社店桐生の機神様である。

デザイン会議で、図案を選定する。

図案の作成(意匠)
   

意匠士が図案を方眼紙に拡大描画作業を行う。(星付け)

ピアノマシンで紋切り作業、全て手作業である。
   

ピアノマシンで紋紙に穴を開ける。(紋切り作業)

紋紙を編み上げて、長い1本の紋紙に仕上げる。

ジャカード機へ紋紙をセットする。

生糸 輸出品のための英語の商標が見える。

生糸を検量する。

緯糸の糸繰り作業

八丁撚糸機による下撚り1mに300〜400回の撚り数、揚撚りの1/10程度。

八丁撚糸機による下撚り、右撚り、左撚りを作る。

経糸の糸繰り作業、ボビンに巻き取る。

双撚(下撚り、揚撚り)を行うイタリー式撚糸機。

本練-1
セリシンを落とし、漂白する。

本練-2
上下に動かしながら、数時間をかけて練る。

先染
染めむらに注意しながら各色に染める。

糊付け-1
蕨粉や、布糊など使い、丁寧に刷り込む。

糊付け-2
この作業は、男でも辛い力仕事である。

糸張り作業普通は張り屋で行う。

天日干し
干すとねじりが出て、左右の撚りがわかる。

二度目の八丁撚糸、揚撚りの工程

揚撚りでは、1mに3000〜4000回以上の撚りを入れる。

緯糸の管巻、右撚り、左撚りと別々に。

緯糸は左右撚りに巻く、1本でも間違うと全てが水の泡。

緯糸の入ったシャトル各種
日本語では筬という。

経糸の糸繰り作業

経糸の整経作業
多いと5000本以上になる。

機拵
機械所で矢針を通す、気の遠くなるような作業。

経糸のつなぎ作業
一本一本を手でつなぐ。

現場の織機、紋紙がジャカード機に設置され、下でお召しが織られる。

お召しを織る作業風景

ジャカードにより綺麗な図柄が織り上げられる。

お召しの補修
ほつれや、織りのむらを補修する。

シボ取り-1
織りあがったお召しを水で洗う。

シボ取り-2
緯糸の強撚糸が縮んで2/3程の巾になる。

天日で乾燥する。

天日干し昔懐かしい風景である。

整理作業-1
縮んだお召しの巾や長さを揃える。

整理作業-2
蒸気をかけながら丁寧に作業する。

整理作業-3
石の台の上で叩いて、お召しの味付をし布の風合いをよくする。

最終調整
細かい傷やほつれを丁寧に直す。

正札をつける。
買い継ぎ商、問屋などで値札をつける。

桐生の呉服店の風景

展示風景

ファッションショーでその年の流行などを発表する。


 

武藤圭介(むとうけいすけ)
武藤撚糸工場社長
【生年月日】大正14年10月29日生(77歳)
【住所】桐生市東4-3-23
http://www.kiryu.co.jp/yukari/