塩崎泰雄氏挨拶

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「まちづくりの現場が求めるネットワーク」
―― 地域コミュニティ活動と次世代技術の融合 ――


司会
:ありがとうございました。それではフォーラムを開催いたします。
まず、P2P情報化フォーラムin桐生第一部、地域活動の現場からと題しまして発表を行います。進行役の塩崎泰雄さん、よろしくお願いいたします。

塩崎:ただいまご紹介を頂きました、塩崎です。
岡田副委員長、櫻井様、大澤市長、ご挨拶ありがとうございました。前半では私が進行役という形で桐生市の活動の状況、それから“こういうものが必要なんじゃないか?”というところまで話していきたいと思います。

今回はまちづくりの現場が求めるネットワークというテーマで、地域活動の現場からというお話をさせて頂きます。まず主催をしている3団体の概要について紹介いたします。
その後、本フォーラムの意味と意義についてお話させていただきます。
さらに、“P2Pとは何か?”ということをご説明させて頂いたあと、桐生地域ではたくさんの街づくりの団体が活動しているので、それらの活動を通して、いくつかの団体のご紹介をさせていただきます。

お話に入る前に一つ、ただ今、インターネットのライブ中継を行っています。ビットメディア社のShareCastというP2Pを使った技術で配信をしています。

それでは3つの主宰団体から説明いたします。
まず『電子情報通信学会コミュニティ活性化研究会』で、こちらには私も所属させて頂いています。
次に『NPO法人北関東産官学研究室』で、こちらは、根津先生が主幹でございます。
それから『NPO法人桐生地域情報ネットワーク』で、私が代表を務めているところです。

ただいまスクリーンに写っているのが、“電子情報通信学会”のホームページです。この学会は明治44年に設立された名門の学会で、現在会員数が37206名おります。その中に『コミュニティ活性化研究会』というのがございます。今回、P2Pワーキンググループを計画していただいたところですが、ここには、本日お越し頂いたNTT研究所の星合さん、それからNPOFUSIONの西山さんが、それぞれ主査と副主査をされております。
次に“北関東産学官研究室”のホームページで、この建物の3Fに事務局がございます。最後が我々のホームページです。

それでは、それぞれの立場からフォーラムの意味と意義について説明いたします。
まずP2Pワーキンググループの立場からですと、設立目的の中に“社会活動との連携の模索”があります。それから私、あるいは私の周りの方々との街づくりの交流もあって、「桐生の街づくり運動が面白そうだ」というご意見も頂いています。
それから研究会自体が面白い展開をしており、実際の現場でのP2Pの検証という事業もありますが、もちろんそのためには、P2Pの啓蒙、普及活動が必要になってきます。つまり、ワーキングフォーラムでは、“現場と連携して理論を実践しよう”という強い意志が感じられるのです。

それに対して桐生地域の場合ですと、ご存知のように人口減少、少子高齢化、産業の右肩下がりというような現状で非常に厳しい状態です。
しかし、ここに集まっていただいている団体全てがそうですけども、街を愛していて、街づくり活動をする団体が多数あるのです。その連携が『産・学・官・民』という形で多少まとまりをみせているというのが現状です。11月の初めにもファッションウィークという、街をあげてのお祭りがありますが、今日来てくださっているほとんどの方々が関係しているのです。

しかし、各団体の連携を人的なネットワークでは補い切れないところが出てきておりまして、それをなんとかできないものかと考えているのが現状です。それから、これは個人的な意見かもしれませんが、市町村合併で40万都市ができたときに、『桐生』という地名あるいは『桐生』という特性がどこに行ってしまうのだろうという心配もあります。それらも含めて、“ITを使って桐生を未来に繋げられないか?”ということで、今回のフォーラムを開催させて頂いた次第です。

次に、“P2P”というのは何かということですが、実際は“Peer-To-Peer Network”というのが正式な名前です。
今までは一つのコンピュータに、多数のコンピュータが繋ぐという「クライアントサーバー型」だったのですが、“P2P”というのは、コンピュータ同士を直接繋いでしまおうという技術です。
8月30日に文化会館で、星合さんをお招きしてP2Pの勉強会を開催させて頂きました。星合さんは『SIOnet』というものを考案されて、実用に向けてNTTの方で研究中ということで、その話を中心に勉強会でお話をして頂きました。
“P2P”の特徴としましては、あとで星合さんがたっぷりとお話して下さると思いますが簡単に言えば、それは“ゆるやかな連結”、“自律分散強調”、“人間臭いネットワーク”が可能になる技術だと私は捉えています。

今までが桐生の方へのご説明でございます。

次に学会の方々へのご説明です。
桐生では何がおこっているかということを、我々の活動の中から説明させて頂きます。

 我々は1987年に『渡良瀬ネット』というのを立ち上げました。それが1990年にインターネットの普及に伴い、『インターネット協議会』と改称し、お節介を焼きながらホームページをたくさん作らせて頂きました。『インターネット協議会』の名称で5年ほど続きまして、総決算というカタチで、『地域住民が考える地域情報化マスタープラン』というのを発表いたしました。これに対し、多方面から反応があり、活動の場を広げようと『NPO地域情報ネットワーク』を立ち上げたのです。

その中で具体的な提言書を書き、市に提出したところ、インターネットカフェ『ファイバーカフェ』の補助を頂き、運営をするようになりました。そして、色々な活動をしていくうちに日経地域情報化大賞の地域活性化センター賞を頂くに至った次第です。抜き差しならないところまで来てしまったなというのが私の感想でございます。

先ほどホームページをたくさん作らせて頂いたとご説明しましたが、その中からいくつか説明をさせて頂きます。
これは『ファッションタウン桐生推進委員会』のホームページです。それから、という織物の勉強をしたり、資料を持っていらっしゃる武藤さんの『桐生折塾』。また、からくり人形のホームページや、あるいは古い布を使ったお店のホームページなど、色々と作らせて頂きました。このようなことをしているうちに、たくさんの団体の方々とお知り合いになり、今はその団体の方々とお仕事をさせて頂いております。

つまり我々は、暮らしと市民活動の情報化という部分を担当するNPOとして活動しているわけです。
「情報化を通して・まちづくり・人づくりのお手伝い」というのをスローガンにしており、一つは、「情報の蓄積と発信」、もう一つは「普及と教育」、それから「提言と実践」としてプランを作っては実行するという団体であります。
ただこれは、一人では何もできませんので、常に複数の団体との共同作業をしておりまして、理念としては、一つ目に「お節介を焼く」、二つ目は「か弱さ」、つまり、一人では何も出来ないのでいつもたくさんの方に協力して頂いて強くなろうということです。そして三つ目が「繋ぐ」です。組織や人を繋ぐということです。
そして活動を続けていたら、今回の地域情報化大賞の地域活性化センター賞を受賞してしまったわけです。我々のような小さな団体がなぜ受賞できたかというと、それは多くの団体との連携が評価されたんだと思っています。

長くなってしまいましたが、これから活動事例をご紹介したいと思います。
第一に、「新・あすへの遺産」の事業を『桐生市老人クラブ連合会』の石川さんとうちの補佐の小保方が報告いたします。
第二に、「桐生映像アーカイブズ」について、キネマ塾の田所さんがご紹介します。
それから第三に、最後に少々キツイお話なんですが、中心商店街のホームページを我々が作らせて頂いたのですが、そのレポートということで「中心商店街ホームページとIT意識調査」と題して、群馬大学のF−BOXというサークルの東井さんと後藤さんに発表をして頂きます。

それでは石川さんと小保方さん、よろしくお願いします。

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