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『新あすへの遺産・桐生お召しと職人の系譜』の発刊、心よりお喜び申し上げます。
NPO法人桐生地域情報ネットワーク代表の塩崎泰雄理事長をはじめ担当された委員、清新なるスタッフの皆々様、ならびに市老連出版事業部の皆様の活躍のほど誠にご苦労さまでした。
さきに発刊をみた、平成14年度の『新あすへの遺産・桐生織物と燃糸用水車の記憶』(織都きりゅうを支えた先達の素顔)の続編として、平成15年度1余年のご努力に唯々感謝申し上げるものであります。織都桐生の文化歴史の蓄積発信などの多大なる業績にたいし、このたび第1回『日経地域情報化大賞・地域活性化センター賞』の受賞、まことにおめでとうございます。
『情報化を手段としたまちづくり』を重要なるテーマとして、第2段としての『桐生お召しと職人の系譜』では、わが郷土桐生の歴史・文化の伝承をふまえ、お召しに象徴される織物産業の興隆発展に貢献してきた、卓越した技術・技能と逞しく生き抜いてこられた大先輩皆々様の語り口は、読めども尽きぬ感動と感興に唯々、敬服いたすばかりであります。
『温故知新』との古今の至言がございますが、高齢者の貴重なる知識・経験の記憶の集積は貴重なる民族の資産であります。
再度、NPOを主体とする新進気鋭の若き世代と高齢者の多世代間交流という、意義深き協力体制でこの貴重なる冊子が編纂されたことに大きな拍手をおくるものであります。 |
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平成13年の八丁撚糸機の調査から始まり、今回のお召し職人の取材まで、実に丸2年の歳月が過ぎました。桐生市老人クラブ連合会の方々には、取材先はもとより、日程や資料調査など本当にご活躍頂き、頭が下がる思いです。
取材先の皆様は、昔ながらの職人気質で、時間を忘れる程に熱心に語られます。その内容は多岐に渡り、数学や工学、更には芸術論や哲学までも、サラリと語られ、桐生の奥深さを垣間見た気がしました。
取材では職人の技を目前にして、感嘆の声を何度上げたことか、桐生に生まれ育った誇りと喜びを、胸に刻んだ今回のプロジェクトでもありました。
今回も協力してくれた群馬大学他の学生諸君は、好奇心に満ちた眼で、最初は不思議そうに、そのうちに楽しそうに付き合ってくれました。文章作りにはそれなりに苦労しておりましたが、充実した目で語ってくれる学生達には、頼もしささえ感じ始めています。
2冊目となる今回は、桐生織物の歴史と職人の文化を詳細に記録した貴重な資料となるばかりか、職人の生の声を集約したこの本には、21世紀の新しい産業の芽となるポテンシャルが潜んでいると思います。
この本が、未来の子供達に読まれることを期待しつつ、先輩諸氏と仲間達で、この次にできることを考え始めています。 |
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