桐生お召しに関わる職人たち
桐生お召しと職人の系譜
桐生市老人クラブ連合会/NPO法人桐生地域情報ネットワーク

――そういえば、この前小堀さんのお宅に行って来たんですよ。

上岡 ああ、こぼちゃんね。あそこんちは仕事はありそうでしたか?

――ええ、パソコンとか使ってました。やっぱりお知り合いなんですね。

奥さん 昔からのね。森秀さんを通しての仲間なのよ。

――秀友会っていう名前でしたよね。橋本さんとかもそうですか?

上岡 そうですね。他にもうちなんかは、親の代からのご縁もあるし。

――みなさん繋がってるんですね。

原澤 とにかく、森秀さんちはすごかったですから。 

奥さん それがさ、私らの結婚のとき先代の社長さんが仲人してくれたんですよ。小さい時から見てきたから「健ちゃんの仲人は俺がやるんだ、やるんだ」ってね。でも正直なこと言っちゃえば、あんまりにも仲人さんが立派過ぎて、なんだか肩身が狭いっていうか恥ずかしくってねえ(笑)。社長も奥さんもすごい人だったから、私みたいな田舎もんはそれだけで舞い上がっちゃいましたよ。でもお二人とも早くに亡くなられてね。本当に随分と良くしてもらいました。いろんな機屋さんに出入りしたけど、一番思い出に残ってますね。


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はじめに
桐生お召しから龍村織物専属デザイナーへ
“柄”を生み出す演奏家
桐生で唯一の絹専門の染め屋
今もなお現役で筆を握る図案作家
2人の整経屋からみた現実と未来
高速化に対応して世界屈指の職人へ
桐生織物の職人たち
機械直しから紗織の名人へ
全盛期を支えたお召し織物の稼ぎ頭
経糸と共に繋いだ夫婦の絆
商品の価値を決める最終段階
緯糸の糊を取るシボ取り
蒸気で引き伸ばす湯のし
湯のしの実演を見ながら
手に残る勲章
全盛期の休日
冬物と夏物の違い
職人同士の繋がり
結婚生活と仕事
整理屋として残った理由
現在の絹糸
懐かしい着物姿
もう一度着物を身近に
桐生の織物産業を陰で支える
あの光景を再び。桐生で八丁撚糸機を動かした立役者
シンポジウム
職人が語る桐生お召しの系譜

ちょっと一息/コラム
お召しチャート
編集後記