太縄 この前も外国から紋紙を切る機械と紋紙を編む機械を欲しいって言われてね。だけど、探しても無いよね。あっても使ってるから、そこが辞めれば出せるってことにとかなんだよね。なかなか欲しいと言われても無いよね。
――まだ、古い機械を欲しいって言われるんですか?
太縄 そうだね。高速ジャカードとか高度なものを入れても周りが付いてこれないんじゃないかな。初歩的なものから回転もそこまで速くないものでっていう要望があるんだよね。
――じゃあ、古い織機自体はまだ外国にはあるんですか?
太縄 だから、こっちから持っていきましたよ。綿織機なんかは何万台って行ってるよ。20年位前から何万台ってね。特に簡単なジャカードの付いていないものなんかこの辺のも佐野にあったものもね。もっと柄のあるものだとか。作るようになると、ジャカードだとかドビーだとか送ることになるんだろうね。
――じゃあ、まだまだ世界で見ればそういう機械は動いているところはあるんですね。
太縄 まだまだありますよね。例えば、タイとかインドネシアとかはそういう古い機械でやっているんですけど、やっぱり高度な良い機械の要求も最近では増えてきていますよね。性能の良いものをね。
(倉庫を出る)
太縄 で、最初に話したムエンタンなんかムホンタンなのかわかんないけど、私が聞いたのが朝鮮人のおじさんでね、何かだいぶ闇で儲けたらしいんだよね。藤井さんならわかるかな。だから、輸出目的の織物なのかなっていうイメージがあったんだよね。
――戦後すぐくらいのものですよね?
太縄 そうですよ。私も年輩の人に聞いておくよ。字も分からないんだよね。分かったら電話いれるよ。
――お願いします。
太縄 じゃあ、なにか分かったら教えてね。 |